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2016年度 一般社団法人 根室青年会議所

活気あるまち創造室

室方針及び事業計画


室長 川島 浩司


「24989」
この数字は何かわかりますか。
  これは根室市における60年間の人口の差です。1980年の国勢調査では42,880人、平成24年に国立社会保障人口問題研究所によって推計された 2040年の人口見通しは17,891人と発表されました。今から30数年前後の根室市の人口差がこれほどあると予想され、60年のあいだに現在の根室市 の人口に匹敵するほど減少する試算が出されております。
今思えば、30年前の根室は活気に溢れていて、今と比べると不便さは多くあったはずなの に、市内全体に活力がみなぎっていたように感じます。この理由は、高度経済成長期は終えていましたが、国全体がバブル期を迎えつつある時期で右肩上がりの 好景気の時代であり、また根室市においては日ソ漁業協力協定が制定されて、基幹産業であるサケマス漁は大きな打撃を受けていた時期でもあります。そんな激 動の時代ではありましたが、漁業者をはじめまち全体が一丸となってこの苦境を乗り越えようと、活気に満ち溢れていたと記憶しています。
しかし現在 は、社会資本の向上をはじめ情報技術や流通の進歩により、都市と地方の差はそれほどなく、より良い生活になっているはずなのですが、まちの活気は目に見え て衰えていると感じざるを得ないでしょう。当時と比べると日本経済は、アベノミクス効果で大企業を中心として業績が改善し景気回復とは言われていますが、 その影響は中小零細企業や地方にまでは波及しておらず、明るい兆しが見えていません。また根室市においては奇しくも2016年からロシア200海里内サケ マス流し網漁が禁止となり、基幹産業の根幹を揺るがす現状で、まち全体が危機的状況にあるところは似ていると言えます。これらの事柄を考察すると今は、我 が郷土根室の将来を左右する過渡期にあるといえるでしょう。このように困難で逆境のときこそ、先達たちのように我々が先頭に立ち、このまちに漂う閉塞感を 打開し、活気あるまちを創造しなければなりません。

 根室には、漁業・農業といった基幹産業である第一次産業、水産加工を中心とした第二 次産業、そして多くの人が携わる第三次産業といった産業があります。国内外の情勢や輸入水産物の動向によって影響を受ける第一次・第二次産業は、先行きが 不透明感は否めず改善の余地があり、これからも創意工夫が必要な分野ではないでしょうか。様々な業種がある第三次産業においては、美しい自然や美味しい食 材など自慢できるものが多くあり、潜在能力の高い分野と考えております。このようなことからも、このまちには地方創生に繋がる可能性を秘めている宝がまだ まだ数多く眠っているはずです。
既存の産業を更に発展させること、また新たな産業を創造することで、郷土根室の将来が明るく豊かなまちとなる為の一助になると考えます。

 活気あるまちとは、どういうまちのことを指すのでしょうか。
私が描く活気のあるまちは、多くの人が賑わい郷土愛に満ちて、まちに誇りを持って暮らし、未来を明るく想像する人たちが住むまちであり、また地場産業が潤い多くの企業が元気になることだと考えます。
まちづくりの結果はすぐに現れることは稀であり、小さな活動を積み重ねていき長い年月を経てやっと成果が出てきます。将来の郷土根室を創造するために、我々が行動を起こし想像することで、今よりも活気のあるまちを目指し、実現に近づけるよう1年間活動してまいります。


事業計画
1.まちづくりに関わる事業の実施
2.地域事業への参画・協力
3.ねむろ名産市の参画・協力

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